エルピーガス振興センター
なるほどなっとく!LPガス わたしの街のLPガス LPガスを知ろう 当センターについて





Powered by Google




レポート
第3回LPガス料金問題検討会議事要旨
1.日 時: 平成12年3月20日(木) 14:00〜16:00
2.場 所: 日本LPガス協会 会議室
3.出席者:
[委員] 石井委員長、高須委員、菊池委員、木村委員、重松委員、宮川委員、浅野委員、竹越委員、高木委員、兵頭委員、高木委員、村田委員、 宮沢委員
[オブザーバー] 公正取引委員会取引調査室
保安課液化石油ガス保安対策室
公益事業部ガス事業課
[事務局] (液化石油ガス産業室)滝本室長、高橋、米山、齋藤
(エルピーガス振興センター)黒田専務理事、磯部、桜井、中村
4.議 題: (1)LPガス料金問題検討会中間報告(案)
(2)委員からの意見
(3)討論
5.議事要旨
(1)事務局から中間報告案の説明

(2)業界側意見
“〜消費者間に極端な価格差を設けることは、〜望ましいことではない。”という部分は、これが通常の状態ととられるのではないか。内部補助の問題も提起されているが、“〜今後議論が必要である。”という表現でいいのかどうか。
バルク供給については、シリンダーに比べ容器などのコストが非常に高いにも拘わらず、価格には反映されていない。また業者間の競争は当然であるが、切り替え業者が横行している。それが消費者利益になるのかどうか、この二点にも触れて欲しい。
価格と料金という、それぞれの言葉の意味を明確にする必要があるのではないか。
設備、保安業務及びガス使用量に係わる考え方については、もう少し整理したい。
自由料金ということで言えば、お互いが内容を理解した上で売買が成立するのであって、不透明ということにはならないのではないか。また、一部の業者の問題が業界全体の問題としてとられかねない懸念はある。
「原価計算に基づいた料金設定の重要性」という表現では、公共料金的なイメージを持たれるので、原価計算の重要性とした方が良いのではないか。また、「料金水準が都市ガスと比べ高い」というタイトルは、誤解を招くのではないか。
自由市場においては、あくまで販売業者と消費者との間の相対契約であり、双方了解のもとに取引が成り立つ。また、競合エネルギーのある地域では競争が存在し、競合エネルギーがない地域では競争が存在しないという問題が起きている。従って、競合エネルギーが存在する環境を作ることが、問題を解決する本質ではないかと思う。

(3)消費者側意見
自由料金とはいえ、消費者側にはメリットはあまりなく、販売店側は自由料金というもとに高値安定になっているのではないか。業界側は、自由料金はお互いの了解のもとに成り立っていると言うが、実際には消費者側には情報も伝わらず、そうなっていない。消費者側としても賢い、成熟した消費者になるための教育、PRをしていくことを今後の課題としたい。
 本文について、定期的に料金水準を見直し〜という部分は大変良いと思う。
消費者は電気や都市ガスと同様、LPガスも公共料金だという認識になっている。料金を透明化するというのは、やはり販売事業者が消費者に具体的に良く説明することではないか。また、業者選択の自由があるとなっているが、配管設備の所有権の問題などがあり、業者を代えることは非常に難しいのが現実だ。
なお、零細業者の意見も反映されれば、更に良いと思う。
今までも情報は色々出されているものの、末端消費者にまで届いていない。従って、中小の販売店に対するサポートも含めて、情報提供のあり方というものを具体的に記載して欲しい。
業者選択の自由ということについては、集団供給の所では無理であるし、中古住宅の場合も既に業者が決まっていて代えられないという事実がある。業者を代えたところ前の業者から配管費用を請求され、裁判になっているケースも数件ある。このようなことを考えた場合、“消費者自身の認識不足という面もある”という表現で良いのか疑問である。
消費者自身の意識の向上ということも言われているが、消費者に対し正確な情報の開示がなされていない。消費者意識の向上を言うのであれば、業者からもっと透明な情報開示をして欲しい。

(4)学識経験者意見
この検討会を開催していることの要因は、LPガスは自由料金であるということとLPガスの持つ公共性との関連につきる。都市ガスなど公共事業と認められれば、供給義務を負う代わりに供給区域における地域独占などの権利も得られる。しかし、LPガスの場合は生活必需品であるという公共性はあるものの、その権利は契約書に貼付する印紙が免除される程度でしかない、ということもある。
 不透明ということでは、価格設定そのものが不透明であるということと、それが消費者に説明されていないということとは、明確に区別して扱うべきである。
弁護士の仕事あるいは裁判では、まず第一に事実確認をし、次にその事実を評価し対応することになる。本報告書案の中では、その事実の確定について曖昧な部分が多く、危惧する点である。確かに今までは、供給者側からの調査は多くあるが、需要家側からの調査は殆どない。今後は事実確認のためにも需要家側の意見も調査する必要があるのではないか。
 流通コストが小売価格の9割を占めるとあるが、これはLPガスだけではなく、都市ガスであれ、電気であれ、エネルギーについては全て同様ではないか。
 最後に消費者に対してだが、交付書面を受け取った時に、分からないことは業者に聞くべきであり、請求書を受け取った時に、何故この金額になるのかを聞くべきである。この検討会で資料として配付された多くの表を配ってもいいし、みんなでガスの価格表をもらいましょう運動を始めてもいいと思う。消費者が行動を起こすことが、料金の透明性の確保や料金の下方硬直性の解決に向けての最大の力となりうることを認識して欲しい。

(5)意見交換
流通コストの部分は書き直そうと思っているが、LPガスの場合は、他の商品と違って扱いが非常に難しく、保安にも費用がかかるという側面については書いてもいいと思う。中国では、補助金を除いて価格は約3分の1だが、非常に危険なことをしている。我が国でも昔はボンベ売りであったが事故防止のため、保安面で対応し今の形になっている。そこのところを理解した上で、その中でどう競争を導入するのかという意識が必要だと思う。
情報開示について今までは販売店に任せてきたため、販売店によって格差があった。
販売事業者によって格差が相当あるということで、小規模零細な事業者への情報公開はどうするか。「LPガス料金透明化に向けての提案」ということで、6項目挙げられているが、これをどう進めていくかということが極めて重要な課題である。
今まで議論してないが、議論が必要だと思うものに、切り替え競争の問題をどう言及するかということがある。基本的な考え方としては、競争状態が導入されたというプラスの面はあるものの、悪質な業者が散見されるという点、必ずしも消費者に正しい情報を提供していないという点、原価割れに近い安い価格でとって、後で値上げをするというように公正でない競争になっている面があるということ、それと業界全体のモラルとして、この問題に関し真剣に検討する必要があるというような書き方かと考えている。一方消費者としても、この問題には非常に関心を持っており、評価できないという感じなのかと思う。
今は関東周辺だけだが、これが全国に広がった場合、消費者を巻き込んだトラブルに発展する可能性があり、より不信感が強くなるということを危惧する。将来的にはこの問題の方が大きな問題となるのではないか。
都市ガスについては、引く時に配管代を取られる。消費者はLPガスでも都市ガスでも、払うものは払った上で権利を主張するという方が良いのではないか。
無償配管の撤廃ということについては、アクションプランの中で真剣に議論し、解決していくことにしている。これも切り替えの問題が背景にあるからである。
 報告書に関しての今後の作業として、分かりやすい料金情報の事例を事業者側から出して欲しい。模範例を記載したいと考えている。
情報提供の具体的なプランについてはいくつか提案するつもりである。LPガス懇談会などを通じ消費者と事業者の対話をもう少し密にすること、都道府県の防災課、生活課などへ定期的に情報を提供し、その中から生活情報誌に取り上げてもらうこと、などを考えている。また、消費者団体ともネットワークを作りたい。石油情報センターが主催しているLPガス懇談会に参加したメンバーにお願いし、継続的に情報を提供したいと思う。また、石油情報センターやエルピーガス振興センターには、ホームページもあるので、報告書にはそのアドレスや、情報センターのデータも載せたいと考えている。問題なのは一部であって、全体ではないという事もしっかり書きたい。
次回開催予定 4月18日(火) 14:00〜 日本LPガス協会会議室
以上



なるほどなっとく!LPガス | わたしの街のLPガス | LPガスを知ろう | エルピーガス振興センターについて