平成28年度石油製品需給適正化調査(石油ガス地域販売業実態調査)概要

1.目的
LPガスは、全国総世帯数の約4割(約2,400万世帯)の家庭用燃料として利用されるなど、国民生活に密着したエネルギーであり、災害時における「最後の砦」と位置づけられています。他方、消費者からはLPガス販売事業者の多くは標準的な料金を公表していないことなどから、LPガスの小売価格の不透明性等に対する問題点が指摘されています。また、昨年7月に行われた資源・燃料分科会においても、今後、都市ガスの小売自由化を迎えるに当たって、災害時に強いLPガスが消費者から選択されるためには、LPガスの小売価格の透明性の確保・向上を早急に進めることが必要であると指摘されています。
こうした背景を踏まえ、経済産業省は、具体的課題を解決するためにLPガス販売事業者によるLPガスの標準的な料金の公表状況等を地域毎に調査・分析を行いました。

2.調査内容と調査手順
標準的な料金の公表状況(ホームページ(以下HPと略す)や店頭表示等)、今後の公表予定等について、次のようにアンケート調査を実施しました。

(1)調査票を配布したLPガス販売事業者
全国のLPガス販売事業者(小売販売事業者)に対して、資源エネルギー庁資源・燃料部石油流通課から提供を受けた対象事業者の事業者名・住所を記載したリストに基づき18,711通を郵送しました。

(2)本調査の委託者ならびに調査期間
資源エネルギー庁資源・燃料部石油流通課からの委託調査として当センターが実施しました。
調査期間:平成28年12月27日から平成29年3月31日。

(3)アンケート調査内容
アンケート調査内容のフローチャート図です。設問はQ1~Q8の8問でした。




3.アンケート調査の解析と結果

(1)全体集計
調査対象の18,568件のうち、ハガキ、FAX、架電調査による回収率は65.8%(12,221件)でした。有効回答率は64.6%(12,003件)
でした。



(2)HPによる標準料金の公表状況
全国のHPを開設している事業者(n=2,356)のうち、HP上に標準料金を公表しているLPガス販売事業者数は244件でした。都道府県別では予想された東京都、神奈川県以外に北海道、岐阜県で多い。


(3)店頭での標準料金の公表状況
全国の店頭では公表比率は42.6%(=5,118/12,003×100)でした。都道府県別でみると岐阜県が抜きんでて高かった。



(4)HP+店頭での標準料金の公表状況
有効回答数(n=12,003)のうち、HPまたは店頭で料金公表をしている全国のLPガス販売事業者の合計は5,362件でした。全国のHP+店頭での標準料金の公表比率は44.7%(=5,362/12,003×100)でした。店頭での公表がHPでの公表に比べると遥かに多いので、都道府県別公表比率の分布は、店頭の公表数の序列と同様な傾向になりました。



(5)標準料金の公表予定
有効回答数に対する全国の公表予定事業者数の比率は28.2%(=3,388/12,003×100)でした。都道府県別でみると上位3県は、富山県、岩手県、島根県でした。一方一部の県を除き、近畿や四国地方に低い傾向が見られました。




4.調査結果のまとめ
全国では、HPで標準料金を公表しているLPガス販売事業者は244事業者で、HPを開設している事業者2,356事業者に対する割合は10.4%、また有効回答数12,003に占める割合は2.0%でした。また、店頭での料金公表をしているLPガス販売事業者は、5,118事業者で、有効回答数に占める割合は42.6%でした。これらを合わせた料金を公表している事業者の総数は5,362事業者で、有効回答数に占める割合は44.7%と店頭公表が中心であるものの、既に相当の割合で公表が進みつつあることが判明しました。都道府県別には、ばらつきがあるものの30~60%の範囲で公表されていました。

今後、資源エネルギー庁が公表したガイドライン、全国LPガス協会の販売指針の改定内容の浸透などにより、標準料金の公表の進捗が期待されます。今回の調査においては、本調査自体が取り組みを促進する効果があることが感じられることとなりました。今後とも本調査を料金公表の促進に活用していくことが望まれます。