LPGC WEB通信  Vol.47  2018.02.13発行 

【特別寄稿】
 こんにちは NPO法人コンシューマーズ京都です

NPO法人コンシューマーズ京都 右近 裕子



私達は京都で消費者運動に取り組んでいます。前身は1972年に「京都消費者団体連絡協
議会(京都消団連)」として発足しました。2003年にNPO法人格を取得して「コン
シューマーズ京都」と名を改めて再出発し、「消費者保護」と「環境の保全」を目標にかか
げて活動をすすめてきました。
1968年の消費者保護基本法制定(今年は制定50周年です)によって始まったと言ってよ
い日本の消費者行政も、消費者庁誕生でより前進し、コンシューマーズ京都も地元行政や関
係諸団体のみなさんと連携を強めて、活動の幅を広げてきました。

コンシューマーズ京都では下記のように役割を定めています。
1. 消費者のための「学びの場」の提供
2. くらしに役立つ情報提供
3. 消費者の立場からの調査・研究
4. 消費者の立場からの政策提言とその実現をめざす活動

このような役割を実践してきた中でエネルギー分野についても長く取り組んできました。
1972年に関西の消費者団体のみなさんとともに「関西消費者団体連絡懇談会(関消懇)」
を結成し、それ以来毎年、関消懇は大阪ガス・関西電力との懇談会を開催しています。懇談
内容は顧客サービス・契約・料金体系・安全性・自由化など、そのときどきの時勢に合った
内容です。また、料金値上げ反対運動にも積極的に取り組んできました。

LPガスについては液化石油ガス懇談会に出席するにとどまり、じゅうぶんな活動ができて
いなかったように思います。私個人としては2009年度より前任者から引き継いで近畿地
方液化石油ガス懇談会に出席させていただいていますが、懇談会の度に不勉強を思い知らさ
れるとともに、LPガス業界に対する歯がゆさも感じています。大阪ガス・関西電力のよう
な経営規模の企業と比較することは有意義ではないですが、液化石油ガス懇談会で知り得る
範囲に限っても、地域ぐるみの住民との地縁的なつきあいの感覚が払しょくされず、事業者
と消費者という立場で向き合えない独特なしがらみが感じられますし、とくに14条書面の
実態もあり、LPガス業界のわかりやすい料金体系化や契約面での立ち遅れた現状には早急
な改善が求められるでしょう。

平成29年度 近畿地方液化石油ガス懇談会の様子

これから加速度的に進む少子高齢化社会は経済の様々な分野にも影響しています。人手不足
が顕著に表れている業種もあり、労働者が高齢化していることで新しい技術やシステムの習
得が難しい現場もあります。また、様々な分野で規模の小さい事業者が淘汰されています。
さて、LPガス業界の現状がどうであるのか、冷静に判断ができ抜本的な業界の改革をすす
めるタイミングを逸しないようにと願います。大規模災害や有事の際のリスク分散からも、
電気・都市ガス・LPガスなど複数のエネルギー供給が安定的に行われ、それぞれの事業者
の健全な事業継承が国民生活にとっても重要です。もちろんLPガス業界もその重要な一角
を担っていることは言うまでもありません。

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