LPGC WEB通信  Vol.100  2022.09.12発行 

 令和4年度北海道地方LPガス懇談会が開催されました

 経済産業省資源エネルギー庁の委託事業「石油ガス流通・販売業経営実態調査」として、当センターが実施する北海道地方LPガス懇談会が、去る8月26日に開催されました。対象の北海道の消費者委員、事業者委員、学識経験者委員、自治体及び行政が出席しました。
本年度のテーマとして予め設定した、
①LPガスの料金透明化・取引適正化について
②カーボンニュートラルの動向
各テーマについてそれぞれ活発な意見交換が行われました。
本年度も、テーマに基づきエリア全域の共通課題に対し従前にも増して議論が深まりました。
また、本年度も新型コロナウイルス感染防止の観点からWeb会議にて開催されました。

LPガス懇談会について
(1)目的  LPガス取引適正化の観点から、LPガスの諸問題について、消費者団体、
       事業者団体、自治体、学識経験者等が一堂に会して意見交換・議論を行い、
       関係者相互間の理解を深めると共に、LPガス産業の健全な発展に資する。
(2)方法  全国9ヵ所の各経産局管内の主要都市にて開催する
(3)参加者 消費者委員…………各都道府県消費者団体の幹部等
       事業者委員…………各都道府県LPガス協会の幹部等
       学識経験者委員……知見を有する大学教授等
       自治体………………各都道府県のLPガス担当部署及び消費生活担当部署
       行政…………………経済産業省、地方経済産業局
       オブザーバー………LPガス業界団体
       報道関係
議事次第
(1)開会挨拶
   北海道経済産業局 資源エネルギー環境部資源・燃料課 田口 晴彦 課長
LPガスの料金透明化や取引の適正化に関して集合住宅への無償配管、無償貸与問題など公正な競争環境を整える為のルール作りが大きなテーマとなっている。LPガス業界においては、今後とも選択されるエネルギーであり続けるために消費者に対する更なる信頼関係の構築が期待されるところであります。北海道経産局としても各機関との情報交換、意見交換を継続することで取引の適正化を着実に進めていく所存であります。最後になりますが本懇談会が皆様の活発な議論の場となることを期待し挨拶とさせて頂きますと話がありました。

(2)懇談 司会・進行:北星学園大学文学部心理・応用コミュニケーション学科
                            大島 寿美子 教授

テーマⅠ.「LPガスの料金透明化・取引適正化」について

 ① 学識経験者委員による資源エネルギー庁・エルピーガス振興センターの事前プレゼン
   テーションに関し概要の取り纏め
 ② 消費者委員からの質問・意見等
 ③ 消費者委員の質問への事業者委員からの回答・意見等
 ④ 行政のLPガスの料金透明化・取引適正化の取組みについて

テーマⅡ.「カーボンニュートラルの動向」について


 ① 学識経験者委員による資源エネルギー庁・日本LPガス協会の事前プレゼン
   テーションに関し取り纏め
 ② 消費者委員からの質問・意見等
 ③ 消費者委員の質問へのオブザーバーからの回答・意見等
 ④ 消費者委員の質問への行政からの回答
 ⑤ 事業者委員からLPガス業界としての取組みについて

(3)総括:北星学園大学文学部心理・応用コミュニケーション学科 大島 寿美子 教授
料金透明化・取引適正化に関して今年は国土交通省との連携に一歩踏み出すことの重要性が消費者、事業者双方の委員から出てきたことが大きいと思う。川原委員からは公正取引委員会の「競争政策の企画及び立案」事項として関心を持ってもらうことができないかとの発言があり、事業者委員からは集合賃貸住宅の入居者へのガス料金事前説明を重要事項説明書の中へ盛り込んでもらえないかとの発言があった。このあたりのことも含めて議論の論点が次の段階へ進むべき時期に来ているのではないかと思う。カーボンニュートラルに関しては研究が進んではいるが実用化まではまだ遠い。世界規模でみるとCo2削減は喫緊の課題でLPガスの脱炭素化に限らずグリーンLPガス製造に不可欠な水素の安定調達の問題もあり国をあげて取り組んでいかなくてはならない。そのあたりも含めて今後も引き続き議論していければとの発言があった。
(広報室)