LPGC WEB通信  Vol.112  2023.09.11発行 

 令和5年度南関東地方LPガス懇談会が開催されました

 経済産業省資源エネルギー庁の委託事業「石油ガス流通・販売業経営実態調査」として、当センターが実施する南関東地方LPガス懇談会が、去る8月3日に開催されました。対象の埼玉、千葉、東京、神奈川、山梨、静岡各県の消費者委員、事業者委員、学識経験者委員、自治体及び行政が出席しました。
本年度のテーマとして予め設定した、
①LPガスの料金透明化・取引適正化について
②保安(LP事故の発生状況等)
各テーマについてそれぞれ活発な意見交換が行われました。
本年度も、テーマに基づき自県を超えたエリア全域の共通課題に対し、他県の事例も参考としながら、従前にも増して議論が深まりました。

LPガス懇談会について
(1)目的  LPガス取引適正化の観点から、LPガスの諸問題について、消費者団体、
       事業者団体、自治体、学識経験者等が一堂に会して意見交換・議論を行い、
       関係者相互間の理解を深めると共に、LPガス産業の健全な発展に資する。
(2)方法  全国9ヵ所の各経産局管内の主要都市にて開催する
(3)参加者 消費者委員…………各都道府県消費者団体の幹部等
       事業者委員…………各都道府県LPガス協会の幹部等
       学識経験者委員……知見を有する大学教授等
       自治体………………各都道府県のLPガス担当部署及び消費生活担当部署
       行政…………………経済産業省、地方経済産業局、地方産業保安監督部
       オブザーバー………LPガス業界団体
       報道関係
議事次第
(1)開会挨拶
   関東経済産業局 資源エネルギー環境部資源・燃料課 瀧澤 剛 課長
ウクライナ情勢に端を発する燃料価格高騰が世界中の経済に影響を及ぼしております。これを受け政府としても地方創生臨時交付金等の予算を活用し対策を講じてきました。関係各位のご協力に改めて御礼申し上げます。現在LPガス取引に関する商慣行是正に向けた対応方針と実効性確保の方策が議論され方向性が示されております。今後報告書を取りまとめ、その後制度改正を実施する予定と聞いております。会議に出席された皆様が今回のネットワークを活かし各地域で適正なLPガス取引と保安を推進されることを期待しておりますとの挨拶がありました。

(2)懇談 司会・進行:国際大学学長 大学院国際経営学研究科 橘川 武郎 教授

テーマⅠ.「LPガスの料金透明化・取引適正化」について

 ① 資源エネルギー庁・エルピーガス振興センターによる事前プレゼン
   テーションに関し概要の取り纏め
 ② 消費者委員からの質問・意見等
 ③ 消費者委員の質問への事業者委員からの回答・意見等
 ④ 行政のLPガスの料金透明化・取引適正化の取組みについて

テーマⅡ.「保安」について


 ① 経済産業省ガス安全室による事前プレゼンテーションに関し
   概要の取り纏め
 ② 消費者委員からの質問・意見等
 ③ 消費者委員の質問への行政からの回答
 ④ 消費者委員の質問への事業者委員からの回答・意見等

(3)総括:国際大学学長 大学院国際経営学研究科 橘川 武郎 教授
今回の制度改正の一番のターゲットは大家さん、不動産業界、住建メーカーだと思います。
本来家賃に含め回収すべき設備費用をガス料金に含め回収しているのが問題なのであり、家賃を安く見せるために、そのような回収方法をさせないようにするのが今回の制度改正のねらいです。消費者、販売事業者、行政が一体となり、これだけ機運が高まって来ている中で、ガス料金ではなく、家賃にてきちんと設備費用を回収すべきなのだという流れを作ることが大切だと思いますとの総括がありました。
(広報室)